社会課題をビジネスで解決:無料生理用品サービス「OiTr」が広げる安心と「やさしさの循環」

外出先で突然「生理が始まった」「生理用品を忘れた」といった経験を持つ女性は少なくない。トイレットペーパーは公共の場所に常備されている一方で、生理用品はそうではない現状に対し、「困った」や「なぜ?」といった声は以前から存在した。こうした社会的な課題に対し、ビジネスの力で解決を目指すサービスが注目を集めている。

無料生理用品提供サービス「OiTr」の概要

そのサービスこそが「OiTr(オイテル)」である。これは、女性個室トイレ内に設置された専用ディスペンサーから、生理用ナプキンを無料で提供するサービスである。

国仲涼子さんとOiTrのキービジュアル

利用方法はシンプルであり、専用の無料アプリをダウンロードし、ユーザー登録を完了すれば、設置されたディスペンサーからナプキンを受け取ることが可能となる。これにより、外出先での急な事態にも慌てず対応できるようになる。提供されるナプキンは、2時間ごとに1枚、25日間で最大7枚と定められている。

2025年5月時点で、OiTrは全国28都道府県の302施設に3,430台が設置されており、商業施設、交通機関、オフィス、学校など、様々な場所で導入が進んでいる。利用者は以下のサイトで設置場所を確認できる。

https://www.oitr.jp/spot/

「やさしさの循環」が実現する社会課題解決

OiTrを運営するオイテル株式会社は、「あなたによくて、社会にいいこと」をビジョンに掲げ、社会課題をビジネスとして解決することを目指している。彼らがOiTrを通じて実現したいのは、「トイレットペーパーと同じように、個室トイレに生理用品が行き届く社会」である。

このサービスは、生理用品を「受け取る側」の安心と、「提供する側」(設置する企業や施設)の「社会を良くしたい」という貢献意識によって成り立っている。これはまさに“やさしさの循環”を生み出すビジネスモデルと言える。

OiTrの取り組みは、「生理の貧困」という社会課題への問題提起でもある。「生理の貧困」は経済的な困難だけでなく、生理用品、清潔な水、衛生的な環境、正しい教育へのアクセス不足といった広範な課題を含む場合がある。OiTrのようなサービスが普及することで、生理用品が個室に常備されることが「当たり前」という意識が社会全体に根付き、生理をめぐる様々な課題に対する認知向上と解決への行動を促すきっかけとなることが期待されている。

国仲涼子氏が公認アンバサダーに就任

こうしたOiTrの活動をさらに推進するため、俳優の国仲涼子氏が公認アンバサダーに就任した。

国仲涼子さん

国仲氏は、OiTrの「やさしさの循環」という理念に共感し、アンバサダー就任は自身にとって大きな意味があると語っている。長年活躍する国仲氏でさえ、公の場で生理について話すことへの難しさを感じていた時期があったという事実は、このテーマのデリケートさを示している。しかし、OiTrの真摯な取り組みに感銘を受け、「私自身も少しでも力になれたら」という想いからアンバサダー就任を決意したとのことである。

国仲氏は、OiTrのサービス普及を通じて、生理に関する配慮やサービスが社会に根付くことを願っている。彼女のような影響力のある人物がこの活動を支援することは、OiTrの認知度向上だけでなく、生理に関する社会的な理解を深める上でも重要な意義を持つ。

国仲涼子氏の活動については、公式サイトで確認できる。

https://ryokokuninaka.com/

社会課題解決ビジネスとしてのOiTrの展望

OiTrは、単なる無料提供サービスではなく、社会課題をビジネスモデルで解決する新しい試みである。このサービスが広がることで、生理用品が公共の場所に常備されることが「当たり前」となり、より多くの女性が安心して外出できるようになる。

また、企業や施設にとっては、従業員や来訪者への福利厚生やホスピタリティ向上、そして社会貢献(CSR)の具体的な取り組みとしてOiTrの導入が有効である。これは、企業イメージの向上やブランディングにも繋がる可能性がある。

OiTrのサービス利用、および生理に関する課題について考えることは、誰もが暮らしやすい社会の実現に向けた一歩である。今後、OiTrのような社会課題解決型ビジネスがさらに拡大し、“やさしさの循環”が社会全体に浸透していくことが期待される。

OiTrに関する詳細情報や、企業・施設での導入、広告掲載に関する問い合わせは公式サイトから可能である。

オイテル株式会社 公式サイト https://www.oitr.jp/

公式メディア「いつでもオイテル」 https://oitr.jp/media/

お問い合わせフォーム https://www.oitr.jp/contact/

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